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2026/09/25 お知らせ

秋分に見直す、陰陽のバランス|東洋医学が教える「収める」養生

9月23日ごろの「秋分」は、昼と夜の長さがほぼ等しくなり、太陽が真東から昇り真西に沈む節目の日です。東洋医学の陰陽論では、活動的で温かい性質を「陽」、静かで冷ややかな性質を「陰」ととらえますが、秋分はその陰と陽がちょうど釣り合うタイミングと考えられています。今回は、吉野敏明医師監修のもと、秋分を境に見直したい東洋医学の養生の考え方をご紹介します。

秋分は「陰陽」が釣り合う日

二十四節気のひとつである秋分は、春分と並んで昼夜の長さがほぼ等しくなる日とされています。東洋医学では、自然界のあらゆる現象を陰陽という対になる性質でとらえ、季節もまた陽が盛んな夏から、陰が満ちていく冬へと少しずつ移り変わっていくと考えます。秋分は、その陽と陰がちょうど半々になる、いわば季節の折り返し地点にあたる節目と言われています。日本では秋分の日を中日とした「お彼岸」の時期にあたり、静かに自分と向き合う文化的な習わしが根づいているのも、この陰陽の転換と重なる部分があるのかもしれません。

なぜ秋は「収める」季節なのか

東洋医学の古典には、「春夏に陽を養い、秋冬に陰を養う」という考え方があります。春夏は体を活動的に動かし、陽の気を伸びやかに発散させる時期とされる一方、秋冬は逆に気を体の内側に集め、静かに力を蓄える「収斂(しゅうれん)」の時期と位置づけられています。秋分を過ぎても夏と同じペースで予定を詰め込み続けると、体を休める時間が不足し、巡りが乱れやすくなると考えられています。

陽を養う夏の過ごし方と陰を養う秋の過ごし方

秋分から冬に向かう、二十四節気の移り変わり

秋分のあとも、季節はゆっくりと陰の気を深めながら冬へと進んでいきます。それぞれの節気の変わり目を知っておくと、養生の見直しどきの目安になります。

節気おおよその時期養生のポイント
寒露10月上旬朝晩の冷え込みが増す頃。首元・足元を温める習慣を
霜降10月下旬霜が降り始める頃。就寝時の温度・湿度を整える
立冬11月上旬暦の上で冬の始まり。温かい食事で脾胃を労わる
小雪11月下旬冷え込みが本格化する頃。陰を養う入浴と睡眠を大切に
大雪12月上旬本格的な冬の入り口。無理をせず力を蓄える時期に

こうして節気をひとつずつたどっていくと、冬至に向けて陰の気がゆっくりと極まっていく流れが見えてきます。秋分はその出発点であり、ここでの過ごし方が、冬を通してどれだけ体力を保てるかにもつながっていくと考えられています。

陰を養う、暮らしの習慣

陰を養う養生として、まず意識したいのが早寝早起きです。日の入りが早まる秋の日照に合わせて眠りにつく時間を少しずつ早めることが、気を集める助けになると言われています。食事では、梨や白きくらげ、れんこんといった、体をうるおすとされる食材を取り入れるとよいでしょう。入浴は熱いお湯に短時間浸かるよりも、ぬるめのお湯にゆっくりと浸かるほうが、体の芯から温まりやすく、陰を養う入浴法として好まれています。あわせて、深くゆっくりとした呼吸を1日数回意識する時間を持つことも、心身の静けさを取り戻す養生のひとつとされています。日中の過ごし方も、夏のように予定を詰め込むのではなく、合間に一息つく余白をつくることを意識してみると、気の消耗を抑えやすくなると言われています。

秋分の日にできる、心を整える小さな習慣

秋分は、慌ただしい日々の中で立ち止まり、自分の心身の状態を振り返るきっかけにもなります。1日の終わりに、その日感じたことや体調の変化を短くノートに書き留めるだけでも、変化に早く気づく手がかりになると言われています。二十四節気はこの先「寒露」「霜降」と進み、気温は下がり続けていきます。秋分を心身の切り替えの区切りととらえ、日々の予定を詰め込みすぎない、静かに過ごす時間を意識的につくるといった工夫が、冬に向けて体調を崩しにくい土台づくりにつながると考えられています。気分の落ち込みや不調が続く場合は、無理に我慢せず医師にご相談ください。

まとめ

秋分は、陰と陽がちょうど釣り合う季節の節目です。ここから自然界が「収める」方向へと切り替わっていく流れに合わせて、早寝早起きやぬるめの入浴、静かに過ごす時間を意識してみましょう。無理のない範囲で、少しずつ冬に向けた養生を整えていくことが大切です。体調に気になる点がある場合は、医師にご相談ください。

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