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2026/09/29 お知らせ

その鼻づまり、風邪じゃないかも|秋の花粉症(ブタクサ)と東洋医学の「肺」の養生

朝晩が涼しくなってきたのに、くしゃみや鼻水、目のかゆみが続いている――。「季節の変わり目の風邪かな」と思っていたら、実は秋の花粉症だった、というケースは少なくありません。ブタクサやヨモギなどの花粉は夏の終わりから秋にかけて飛散し、症状は春の花粉症とよく似ています。今回は、吉野敏明医師監修のもと、秋の花粉症と東洋医学における「肺」の養生についてご紹介します。

風邪と間違えやすい、秋の花粉症とは

秋に症状が出やすい花粉として知られているのが、ブタクサ・ヨモギ・カナムグラです。いずれも河川敷や空き地、道端などに生える背の低い草で、8月ごろから飛散が始まり、10月ごろまで続くとされています。スギやヒノキのように遠くまで飛ぶ花粉ではなく、生えている場所の周辺、数十メートルから数百メートル程度の範囲で飛散するのが特徴で、河川敷を散歩する習慣がある方や、通勤・通学路に空き地が多い方は、知らないうちに花粉を浴びていることもあります。症状はくしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみといった春の花粉症と共通するものに加えて、のどのイガイガ感や咳が出やすいのも特徴のひとつと言われています。これは、ブタクサなどの花粉の粒子がスギ花粉に比べて小さく、鼻の粘膜で受け止めきれずに気道の奥まで入り込みやすいためと考えられています。気温が下がり始める時期と重なるため、風邪や季節の変わり目の不調と区別がつきにくく、対策が後手に回りやすい点にも注意が必要です。

東洋医学からみる、秋のアレルギー症状

東洋医学では、鼻や のど、皮膚といった外界と接する部分は「肺」と深いつながりがあると考えられています。肺は呼吸をつかさどるだけでなく、体の表面を外敵から守る「衛気(えき)」という気を巡らせる働きも担うとされ、この衛気の巡りが乱れると、花粉やほこりといった外からの刺激に反応しやすくなると言われています。加えて、秋は「燥(そう)」、つまり乾燥が体に影響を与えやすい季節とされ、肺そのものが乾燥のダメージを受けやすい時期でもあります。粘膜の潤いが不足した状態は、外邪をはね返す力が落ちている状態ともいえ、花粉の刺激をより強く感じやすくなる一因と考えられています。

衛気が整った状態と乱れやすい状態の比較

衛気を養う、日常でできる養生

衛気を養ううえでまず意識したいのが、首元やのどを冷やさないことです。薄手のストールやハイネックの服を取り入れ、朝晩の気温差から体を守ることが、粘膜の乾燥や巡りの乱れを防ぐ助けになると言われています。食事では、大根、れんこん、梨、白きくらげといった、体をうるおすとされる白い食材を意識的に取り入れるとよいでしょう。呼吸はできるだけ鼻から行い、口呼吸で外気を直接取り込みすぎないようにすることも、肺への負担を減らす工夫のひとつです。外出から戻ったら、うがいや洗顔で顔や髪についた花粉を洗い流す習慣も、症状を長引かせないために役立つとされています。室内では、洗濯物や布団を外に干した際に付着した花粉を、取り込む前に軽くはたいておくといった一手間も、寝具から花粉を持ち込まない工夫として取り入れやすいものです。加湿器などで室内の湿度をほどよく保つことも、粘膜の乾燥を防ぎ、衛気の巡りを助けるとされています。そして何より、質のよい睡眠をしっかりとることが、衛気を養ううえでの土台になると考えられています。

症状が長引くときに見分けたいポイント

風邪と秋の花粉症は症状が似ているため判断に迷うことがありますが、いくつか見分けるヒントがあります。風邪の場合は発熱やのどの痛みを伴い、数日から1週間程度で徐々に軽快していくことが多いのに対し、花粉症によるくしゃみや鼻水は熱を伴わず、特定の時間帯や屋外にいるときに悪化しやすい傾向があるとされています。また、鼻水の性状にも違いがみられることがあり、風邪の初期は透明でも次第に色や粘り気が出てくることが多いのに対し、花粉症では比較的さらさらとした透明の鼻水が続きやすいとも言われています。症状が2週間以上続く場合や、日常生活に支障が出るほどつらい場合には、自己判断で様子を見続けず、早めに医師にご相談ください。

まとめ

秋のくしゃみや鼻水は、風邪ではなくブタクサなどによる花粉症の可能性があります。東洋医学では、鼻やのどを守る「衛気」の巡りと、乾燥の影響を受けやすい「肺」の状態が関係していると考えられています。首元を冷やさない、うるおいを補う食材を選ぶ、質のよい睡眠をとるといった養生を意識しながら、つらい症状が続く場合は医師にご相談のうえ、無理のない範囲で秋を過ごしましょう。

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